11月17日(土)にアサビ422教室にて、連続講座「明朝体の教室」第1回が行われました。
この講座は一般を対象とした有料の講座ですが、アサビの学生は無料で参加することができます。
日本で150年の歴史がある汎用書体としての明朝体。
この明朝体を作成する時の技法は、書体デザイナーの頭の中に蓄積されているだけで今まで言葉で語られることはほとんどありませんでした。この連続講座によって、明朝体をデザインする時に、どのような造形上の配慮や工夫がされているのかを、字游工房の鳥海修さんとアサビ講師の小宮山博史先生が対話と討論を重ねる中で言語化し、解き明かしていきます。
連続講座の第1回目のテーマは「錯視の回避」。講座では紙が配られ、各々が中心点と思われる場所に点を打ち、それが実際どうずれているのかを実際に全員が確認し、その錯視に対して書体デザイナーがどう対応しているのかを「平成明朝体」「イワタ中明朝体オールドM」「游明朝体M」を比べながら話しが進んで行きました。
スクリーンで拡大されてようやく分かるほど、細かい配慮がされている様子や、どういった錯視に、どう対応しているのかなどを、鳥海さんが解説します。少しでも感覚的な話しの場合には、小宮山先生がはっきりと言語化する為に突っ込んで行く形で講座は進んで行き、あっという間に3時間が経過してしまいました。
書体をデザインする時には、実際にどんなサイズで、どんな組み方で使うかによって、どこまで錯視に配慮するかは変わっていきます。文章としての読みやすさも考えて、分析すればするほど、書体作りの奥深さを体感する講座でした。第1回で予定していた内容全てに触れるには時間が足りず、続きは第2回で、ということで終了となりました。
第2回目の講座は1月12日(土)の予定です。1回目の講座は開講情報が公開されるやいなや、あっという間に70名を越える申し込みがあったとか。次回の参加をお考えの方はぜひ、こまめに人形町Vision’sのHPをチェックして下さいね!!(下記インフォメーションをご参照ください)
連続講座「明朝体の教室」第1回が行われました!
講座情報 | 人形町Vision's「タイポグラフィの世界」 |
---|
2018/12/01